CONTACT

研究成果の紹介・発信ー2021年度ー

成果概要

SDGs人材開発パートナーシップ研究所は、2019年9月に設立され、2022年度以降にもさらなる発展を継続的にしていきたい。 日本政府SDGs(持続可能な開発)推進本部から「SDGsアクションプラン」の中で3本柱が提唱している:

  1. ビジネスイノベーション:SDGsと連動する「Society5.0」の推進
  2. SDGsを原動力とした地方創生:強靭かつ環境に優しい魅力的なまちづくり
  3. SDGsの担い手としての次世代・女性のエンパワーメント

そこで本研究所の事業目標は、新型コロナウイルス禍の影響を受けて社会システム、ワークスタイル、さらにライフスタイルがグレーリセット(大変革、大転換)していくことを想定した上で、新時代のSDGsの観点から3本柱を捉え直し、SDGs/ESG/CSVさらにCE(循環型経済)を統合化した5つの研究課題を設定している。

活動成果

本研究所における特筆すべき2021年度の活動成果として、以下に示した4つを挙げたい。

  1. 本研究として独自のWebサイトの構築および運用開始
  2. 研究課題Ⅰ「Society 5.0 for SDGs」に関連して、以下の科学研究費に採択され、今後、2022年度~2025年度の4年間にわたり、産学官官民連携ならびに国際連携による研究活動を精力的に実施していきたい。
    • 令和4(2022)年度 科学研究費 基盤研究(B)(一般)
    • 研究課題名『SDGs生産消費責任を果たす循環型経済の新理論とシステム技法の開発・実証と普及』
    • 研究代表者 玉木 欽也    青山学院大学経営学部 教授(本研究所 所長)
  3. 研究課題Ⅳ「SDGsに関連した国際・社会調査研究」に関連して、地方公共団体による、地域中小企業のサステナビリティ経営支援施策の実施状況と課題、人材開発ニーズを明らかにすることを目的とした、「地域中小企業のSDGs活動支援施策に関する実態調査【地方公共団体】」を実施した(調査担当者:客員研究員 西原 弘、学内研究員 玉木 欽也)。
  4. 研究課題Ⅴ「SDGs学生参加プロジェクト」に関連して、SDGsフードロス新生プロジェクトの社会実装事業の事例紹介と共に、本研究所の活動紹介として、青学TVの取材・編集により、『「フードロスを減らす学生参加型事業」(経営学部 玉木欽也教授)』が、YouTubeを介して配信され、好評を得ている(https://www.youtube.com/watch?v=zhpLQ2MgNiw)。

研究概要と計画

研究課題Ⅰ
「Society5.0 for SDGs」と科学技術イノベーション(STI)に関する人材開発と社会実装事業

経団連は、サイバー空間と現実社会の融合による社会全体の最適化を目指す「Society5.0 for SDGs」を提唱し、産学連携や地方自治体における先進推奨モデルが構築されることを支援・協力している。
その実現に用いる科学技術イノベーション(STI)として、特に研究課題Ⅰでは、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、VR(仮想現実)/AR(拡張現実)とメタバース、サービスロボット、サイバーセキュリティ、DX(Digital Transformation)などに取り組んでいる。
そこで研究課題Ⅰの人材開発として、これらのSTIの各種技術を応用して、新たな社会システム、ワークスタイル、ライフスタイルをデザインできる人材開発に向けた教育プログラムの研究開発とその普及に取り組んでいる(この人材を「未来戦略デザイン・システムクリエーター」と呼ぶ)。 さらに、それらのビジネスモデル、スマート製品やサービスの企画、プラットフォームの事業構想ができる人材開発に向けた教育プログラムの研究開発とその普及に取り組んでいる(この人材を「未来戦略デザイン・ビジネスプロデューサー」と呼ぶ)。さらにその教育プログラムを実証する際に必要となる学習環境として、「ハイブリッド型学習プラットフォーム(PILE)」の研究開発に取り組んだ。

次年度以降の研究課題Ⅰに対して、前述した科学研究費 基盤研究(B)に関する研究課題を4年間にわたって探求していく。

研究課題名:『SDGs生産消費責任を果たす循環型経済の新理論とシステム技法の開発・実証と普及』

研究概要

本研究の背景として、エレン・マッカーサー財団に端を発する(CE: Circular Economy、循環型経済)という考え方が欧州委員会に受け継がれ、ECを中心にCE政策として、廃棄物の削減および汚染を生み出さない製品サービスのデザインを目指す具体的な規則や法令案の枠組みづくりが進展している。
そこで本研究の目的として、SDGs生産消費責任(SDGs目標12)の社会課題解決に向けて、CE政策・国際標準規格・国内外の動向を反映した「CE指向の多世代・循環型バリューチェーンマネジメント(VCM)」の「方法論」の研究開発と実証に取り組む。 さらに、このVCMを取り巻くCEサブシステムの4つの研究課題を設けて、それぞれの「方法論」と、先端科学技術を駆使した「システム技法」の研究開発・実証と普及に挑戦したい:

  1. 循環型資源供給・回収
  2. CE顧客サービスのAIデジタルマーケティング
  3. IoT/DX製品サービスのライフサイクル設計
  4. 多世代・循環型VCS対応のプラットフォーム設計
※画像をタップすると拡大図が表示されます。
出所:玉木欽也 作成

研究課題Ⅱ
「SDGs地方創生」と「SDGs都市再生」」を推進する人材開発と社会実装事業

内閣府は、SDGs地方創生の実現に向けて官民連携プラットフォームの施策として、全国の地方自治体の中で経済・社会・環境の観点から、優れたSDGs未来都市計画を立案・実施しようとしている「SDGs未来都市」の表彰制度を推進している。
そこでSDGs地方創生に関わる本研究課題として、「都市と田園地域を結ぶ」新たなリモートワーク/ワークスタイル/ライフスタイルについて探求している。 今後、新たな政府施策として提言され始めた「デジタル田園都市国家構想」についても調査研究を行っていきたい。

研究課題Ⅲ
「次世代・女性のエンパワーメント」に向けた人材開発と社会実装事業

次世代・女性のエンパワーメントを実現する人材開発に向けて、SDGs総合教育プログラムの開発に取り組んだ。

研究課題Ⅳ
「SDGsに関連した国際・社会調査研究」に向けた人材開発と社会実装事業

SDGs国際動向の調査研究や、SDGsを推進している地方自治体や地域産業組織に対して実態調査研究を行い、本研究に対するニーズ/ウオンツを発見した上で、SDGs総合教育プログラムの研究開発とその普及を推進した。
具体的な研究成果として、前述した「地域中小企業のSDGs活動支援施策に関する実態調査【地方公共団体】」を、2022年3月上旬から下旬にかけて実施している。特に、内閣府が推進している地域の中小企業等を対象とした「SDGs登録認証制度」の実施状況と現状の問題について、1,300以上の地方自治体を抽出して、アンケート調査を行った。同時に、SDGsに関連した地域振興を推進している金融機関に対して、Web調査を行った。  
次年度の初めに、それらの実態調査報告書を編纂、発信する予定である。

研究課題Ⅴ
「SDGs学生プロジェクト」に向けた人材開発と社会実装事業

(1) 「SDGsフードロス新生プロジェクト」による余剰食材を活用したSDGsスイーツ企画

産学官民連携/学生参加プロジェクトによる共同研究を基軸として、社会実装化事業に挑戦した。その成果が、先述した青学TVの取材・編集により、『「フードロスを減らす学生参加型事業」(経営学部 玉木欽也教授)』が、YouTubeを介して配信されている(https://www.youtube.com/watch?v=zhpLQ2MgNiw)。
特に、「SDGsフードロス新生プロジェクト」では、ニンジンとブロッコリーの余剰野菜を活用した「SDGsしっとり野菜ケーキ」の販売イベントを、府中のJAマインズと洋菓子製造・販売マロニエとの協力による社会実証事業として、2022年12月11日に実施された。

※画像をタップすると拡大図が表示されます。

(2)高校生に向けた「SDGsオンライン・グループワーク演習」の実証実験授業

通信制のWAO高校の教員と、青山Hiconによる共同実証実験授業として、WAO高校の約30名の生徒向けに、SDGsの体験学習の一環として、「SDGsオンライン・グループワーク演習」の事前・事中・事後学習を、2021年12月に実施した。演習のテーマは、前述の「SDGsフードロス新生プロジェクト」の活動内容を紹介した後で、各地域の特産を活かしたSDGs商品企画を、大学生の支援により高校生同士が行うPBL(課題解決学習)とした。
「SDGsオンライン・グループワーク演習」の事中におけるグループ別のオンライン演習時には、以下の学習環境システムを準備し、演習中は経営学部玉木研究室のシステムクリエーター・チームがサポートした。さらに、オンライン演習時における各グループ内で高校生同士によるディカッションを円滑に進めるために、同研究室のSDGs修学旅行チームが、ファシリテーターとしてサポートした。教員と共に高校生にとって、青学生とのオンライン・グループワーク演習の体験は、非常に有意義であったとの好評を得ることができた。

※画像をタップすると拡大図が表示されます。

業績一覧

1.
著書

  1. 玉木欽也編著 『ビジネスモデル・イノベーションのケーススタディ』中央経済社、pp.1-221、2021/9/10、[ISBN 978-4-502-36961-2]

2.
論文

  1. 新目 真紀、玉木 欽也「P2M を適用したプロジェクト型学習におけるアダプティブラーニング:環境の有効性に関する考察」Journal of International Association of P2M, Vol.16 No.1, pp.91-106, 2021
  2. Kinya Tamaki, Tomofumi Takamatsu, Yoshiki Nakamura, Katsuhiro Inamura, Hiroshi Sakuta, Maki Arame, Zheng Zheng., “Development and Implementation of Online Group Work Exercise Combined with Project-Based Learning and Active Learning Methods”, AOYAMA BUSINESS REVIEW, No. 44, pp.1-28, 2022/3/1

3.
国内口頭発表

  1. QIAN MIJIA、玉木 欽也「余剰野菜・果物を活用した6次化商品企画とその有効性の検証:SDGs野菜染めグッズ企画かつ販売に関するアンケート・インタビュー調査解析」日本経営工学会、2021年度秋季大会 近畿大学、予稿集、2021/11/6
  2. 中邨 良樹、木内 正光、後藤 智、友松 恵子、織田 孝司、永田 義昭、玉木 欽也「プラットフォーム開発を目的とした教育プログラムの提案:未来戦略デザイン・プロデューサーの育成を目指して」日本経営工学会、2021年度秋季大会 近畿大学、予稿集、2021/11/6
  3. 玉木欽也、高松朋史、中邨良樹、佐久田博司、郑周华、荒川雅裕、朴英元、木内正光、新目真紀「『未来戦略デザイン・プロデューサー』リカレント教育に向けたオンライン・グループワーク演習」日本経営工学会、2021年度秋季大会 近畿大学、予稿集、pp.59-60、2021/11/6

関連記事

もっと読む

各種募集

当研究所では、共同研究・指定寄附、SDGs学生プロジェクト、調査研究依頼、講演依頼などを募集しております。
すべて、お問い合わせフォームより、必要事項を入力してご連絡ください。
運営事務局:青山Hicon